GPSで社員や社用車を効率よく管理する

社用車の移動経路・社員の現在地の把握や安全管理などにGPSが役立つ

GPSの仕組み

GPSは1973年に米国による開発がスタートし、1993年に本格運用が開始されたという新しい技術です。そのため、まだ仕組みを知らないという方も多いでしょう。そこで、今回はGPS発信機の仕組みについて説明します。

GPSに使われているのは宇宙にある衛星。約30個程度浮かんでいるとされるGPSの衛星によって発信される電波を専用の端末で受信し、現在位置を特定するのです。この時、30個以上の衛星すべてが使われるのではなく、4個以上の衛星から電波の受信に成功すれば大丈夫。3次元データによる情報で確実な位置を特定し追跡してくれます。ちなみに、受信する電波に含まれるのは位置情報だけでなく、原子時計の情報も含まれているようです。

GPSの仕組みは3つの衛星からの距離と地球の表面の位置から割り出しています。例えばGPS衛星Aから信号を乗せた電波が発信し、受信機までの距離を測定したとします。このとき距離は発信時間と受信時間の差に電波の速度をかけたものになります。

携帯電話に使用されるGPSの場合は、衛星からの電波を受信できない位置でも利用可能とされています。というのも、携帯電話に利用している各基地局からも位置情報を取得することができ、これによっておおよその位置が測定されるのです。

カーナビに利用されるGPSも少し特殊な構造をしており、車自体に設置された速さのセンサー、ジャイロ機能、内臓された地図などを使って位置を割り出しています。そのため、リアルタイムでの走行データを表示することができるのです。

このような仕組みで成り立つGPS。実は米国が意図的に位置情報に誤差を出していた時代もありましたが、現在はそのようなこともなく情報は正確。これからも進化を続ける新生技術となっています。